Covid-19の変異ウイルスが問題になっています。
最初に英国での変異株(VOC-202012/01と命名されています)が報告され、昨年の9月20日にはすでに存在が確認されるそうです。日本でも、この英国型変異株の発生が散発的に報道されています。この変異株は50-70%の感染性の増加と、死亡リスクを1.3倍ほど上昇させる可能性が指摘されています。しかしこれまでの報告では、ファイザー製のワクチンは効果の減弱はみられないとされていますので一安心です。
南アフリカ共和国での変異株(501Y.V2)は昨年8月に発生し、11月には南アフリカでのコロナ感染の90%以上がこの変異株に占められています(ほぼ全例です)。この変異株は感染性の増加は懸念されていますが、従来のウイルスと比べて死亡率を上昇させるということはないようです。しかし、ファイザー製やモデルナ製のワクチンの効果を減弱させる可能性が指摘されています。
ブラジルでの変異株(501Y.V3)はブラジル・アマゾネス州から報告があり、マナウスでは12月の時点で感染者の40%がこの変異株の感染だったようです。感染性の増加は懸念されていますが死亡率の上昇はいまのところないようです。しかしこの変異株もワクチンの効果が弱くなる可能性があるようです(これから使用実験などがあるようです)。
南アフリカ型は、日本の空港検疫ではすでに報告されています。空港検疫でウイルスの侵入を完全に防ぐことは不可能かもしれませんので、これらの変異株が今後日本にも入ってくることが予想されます。ワクチンの効果が減弱してしまうような変異なら、今後もまだまだマスクははずせません。
(国⽴感染症研究所からの報告より2021 年 1 ⽉ 25 ⽇ 18:00 時点)